花は、自然界から切りとられた時点で一度死んでしまいます。

人の手によって切り取られた花を、私たち活け人は、それらを自然界で咲いていた時以上に美しく活ける義務があります。

ほとんどの花材は、ある程度楽しんだら、当然傷んでしまうので捨てることになります。

しかし、花材によっては、乾燥させてまた違った趣で楽しめるものもあります。

それが、今回のストレリチア(和名、極楽鳥花)です。

一番花が終わり、二番花も楽しんだ後の極楽鳥花。

それを捨てずにドライに。

色鮮やかだった生花の時とは違い、落ち着いた色味に変化し、再度楽しめます。

生花と組み合わせれば、ドライも生も相乗効果もありますが、今回はドライの一種で。

私は花材に不要なものはないと思います。

もちろん「100%捨て」と言うものもありますが、花びら一枚、葉っぱ一枚、切り落とした茎や枝にしても使用用途はあります。